国語の記述問題の基本的な考え方③
こんばんは、山村です。
記述問題の考え方③です。
今回は一番難しい、筆者の主張のまとめ方です。
筆者の主張は大まかな位置として文の最初または最後、あるいは両方に書かれていることが多いです。
作文や小論文を書くときと同じようにまず、筆者は自分がこれから何を述べるのか、大まかな説明をしてから文章を始めます。あるいは、何か一般的な考え方があり、それに疑問を投げかけ、例を用い主張の裏付けを行い、最後にもう一度主張をまとめる、という形式をとることも多いです。
必要な箇所を見つけるために気をつけなければならないのが、例えは主張ではないので使わない、ということです。例えはあくまで主張が正しいことを説明するための要素であって、なくても文章は成り立つものです。文をわかりやすくしたりするためのサービス部分です。
ただ、例えであるからといって完全に捨ててしまっても良い部分とは言えません。その近く、特に例えの直前・直後に筆者の言いたいことが隠れている可能性があります。
直前の場合:〇〇は~~~ということではないだろうか。例えば、△△は・・・
まず、読み手に筆者が問いかける文末になっているものはそのほとんどが主張です。
「このドラマおもしろいよね?(私はおもしろいと思うんだけど!)」 「この漢字で合ってるの?(合ってないように見えるんだけど!)」 のように自分が正しいことを確認するための問いかけです。そして、これより後ろの文で「やっぱりそうだよ!」 「私が合っていた!」とその疑問に対して言う(書く)ことも多いでしょう。
★話は変わりますが、このように『問いかけ・疑問』と『その答え』が前後関係にあるとすると、「傍線分の問いかけに対する答えを述べよ。」という問題があったときはその傍線部よりも後ろを探すと見つかりやすい、ということになります。文が長い場合はそのように予想をつけて探してみましょう。
このように、具体例の段落の近くにある問いかけは筆者の主張が書かれている場所①ということがわかりました。
直後の場合:(例えの段落が終わって) このように、〇〇は~~なのである。
『このように』というフレーズに注目です。この言葉は先に述べた内容についてまとめたいときに使うものです。同じように『つまり』も重要です。前の文や段落で長く説明していた部分を、簡単に文章をまとめていることがわかる目印です。字数指定があるときに同じ内容を表す文が何カ所かある場合、『このように』『つまり』『というように』という要約を示すフレーズを用いた部分から解答を作るようにしましょう。
以上のように主張が書かれていることがわかる文の特徴として次のことが言えます。
・主張は最初または最後に書かれていることが多い
・問いかけの文から主張を読み取る
・『このように』『つまり』といったフレーズに注目
ただ、これらはあくまでヒントや目安になるものであって、絶対ではありません。
文を書く力は実際に繰り返し演習を行って身につけるものです。筋トレのように日々の練習の積み重ねで、試合に生かすことができます。
入試までの残り期間、精いっぱいがんばっていきましょう!