文章を速く読むということ
「初めて読む文章が時間内に読み終わらない」
「速く読もうとすると内容が頭に入ってこない」
こういった悩みを聞くことがあります。
国語よりも英語でよく聞く悩みではありますが、今回は国語についてのものとして記事を書いていこうと思います。
悩みに悩んだ末に
「設問文を先に読んでから本文を読む」
という最終手段に出る場合もありますが、あまりおすすめしません。
基本的に読み終わらない量の文が出題されることはありませんし、設問で「こういった内容だ」と勘違いしたまま本文を読んで読み間違いが発生する可能性も高いからです。
また、読み飛ばして良い内容というものも存在しないと思います。自分で文を書くときに「関係ない内容も書いておこう」と考えるひとはあまりいないと思います。例えを使ってわかりやすく伝えたい、繰り返すことで強調したい、と読者のために文章を書こうとするはずです。できれば本文全てに目を通してほしいところです。
さて、「どうすれば速く読めるようになるのか」という問いの答えはずばり、「できるだけたくさんの文章を読んで訓練する」以外にないと言えます。
文章を読むスピードは、読書の量に比例すると言われていますから、正直なところ「たくさん読む」以外に近道はないのです。
「そんなあ・・・・・・」
と思ってしまうかもしれませんが、確実な近道です。
ただ、本当にただ読めばよい、ということでもありません。
ポイントは2つあります。
1 速く読んで、頭の中で段落の内容をまとめる
2 傍線部をじっくり読んで、自分で問題を作ってみる
1 早く読む、ということは読み飛ばすということではありません。「こういう内容だ」と軽く確認しながら読むということです。
「人間が地球環境に与えた影響を説明しているんだな」「主人公の気持ちが暗くなっていることを表しているんだな」など、その文章に簡単な役割を与えてあげる作業です。
2 傍線部というのは問題作成者が重要なところだ!と思っているから線が引かれているわけです。つまり、じっくり読むべき表現です。
ただゆっくり読むだけ、ではあまり意味がありません。設問を確認する前に、まずは自分ならどんな問題を作るか考えてみませんか。
「ここから読み取れる主人公の気持ちはなにか」「筆者の言うキーフレーズの部分は他にどの部分と言い換えができるか」といったふうにです。
そう考えるときその周辺の文章もじっくりと読むことになり、それが深い理解につながります。
以上2つのポイントをおさえて、いろいろなジャンルの文章を読んでみてください。
たくさんの文章を読むということはたくさんの表現に出会うということであり、それは他の文章を読むときの手助けになります。また、いろいろな知識を知るチャンスにもなります。
問題を解くだけでなく、文章そのものに興味を持って読めるようになればきっと理解するスピードも読むスピードも上がるはずです。楽しみながら読書をしてくださいね。