ネクサスブログ

12

Jun

歴史用語についての基礎知識① 天皇の名前について

代表の袖山です。

社会の入試問題は年々覚えれば点数の取れる問題が減ってきており、思考を問う問題の割合が増えております。

やはり、学問の王道はその分野に興味・関心を持ち、主体的に知識を学び取ろうとする姿勢だと思います。少しでも歴史に興味を持ってもらえるようなコラムを不定期で連載していこうと思います。
例えば、天皇の名前。
天皇の名前はどうやって決められているのか?
平安時代以降ですが、実は生前から名乗っているのではなく、亡くなった後に名前を贈るのです。
こういう名前を諡(おくりな)と言います。
それ以前はずっと名前を付けていなくて、奈良時代までの天皇の名前は後でまとめてつけられました。
そもそも現役で生きている天皇は1人しかいませんので、名前をつけて区別する必要がないですし(天皇の位を譲ったら上皇、出家したら法王ですし)、高貴な人の名前を直接呼ぶことは非常に良くないことだという慣習もあります。
亡くなった後には、他の歴代天皇と区別するために、学者達が話し合って決めるのですが、例外もあります。
「後醍醐天皇」は天皇本人が亡くなる直前に私の諡は「後醍醐」にせよ、と遺言したそうです。
「醍醐天皇」は歴史的には名君として評価されることが多いのですが、自分はその次に続きたいをいう気持ちがあったんでしょうね。結果としてはとんでもない戦乱の時代を引き起こしてしまいましたが。
それと、あまりいい死に方をしていない天皇には「徳」とか良い漢字を使うことが多いです。
壇ノ浦の戦いで幼くして平家と一緒に海に投身した「安徳天皇」とか、保元の乱で負けて隠岐に流された「崇徳天皇」とか。聖徳太子も諡なので、ひょっとしたら暗殺されたのかもしれない?という説もありますし、子孫は蘇我家に滅ぼされていますしね。
「武」がつく天皇は大きな戦に勝ったり、なにか大きいことを成し遂げた場合に付けられることが多いですね。
「天武天皇」・・・壬申の乱に勝利
「聖武天皇」・・・東大寺に大仏建立
「桓武天皇」・・・平安京遷都
現在は1人の天皇に一つの元号しか使わないことになっていて、亡くなった後はその元号を諡として使われます。「明治天皇」「大正天皇」「昭和天皇」などです。
だからご健在の時に、「元号+天皇」とは呼んではいけなくて、「今上(きんじょう)天皇」と呼びます。今現在上におわす、ということですね。
 ただ言葉を丸暗記するのでは味気ないですし、何よりも記憶に残りにくいものです。
言葉の背景を知れば、記憶に残りやすくなります。
この連載が少しでもお役に立てればと思いつつ、今後も書いていきます。

07

Jun

数学の勉強法〜等式の変形について〜

こんばんは、青木です。

 

ほとんどの中学校でもうじき定期テストがありますね。

これまで勉強してきたことが充分に発揮できるよう、しっかりと準備を進めて下さい。

 

さて今回は、中学2年生が習う範囲である『等式の変形』についてお話ししようと思います。

数学が苦手だと感じている生徒は、式の証明と並んでつまずきやすいところだと思いますので要注意ですね。

 

ここは大前提として、中学1年生の方程式の範囲で習う『等式の性質』を覚えておかないと進みません。

要は『A=Bのように=(イコール)で繋がれた左右には、同じ数であれば+,−,×,÷どれをしても良いよ』という性質です。

まずはこの性質を忘れずに。

 

では、例として

『N=(-2)²×ab-3をaについて解く』

という問題を進めていくことにしましょう。

 

1.分数があれば分母をはらい、かっこを含む式であればかっこをはずす。

最初に確認しましょう。

例の式では2乗のかっこがついているので、これをはずします。

N=4ab-3

 

2.解く文字を左辺に持ってくる。

『(解く文字)=…』という形にしたいので、解く文字が左辺にくるように移項します。

例の式は右側に解く文字のaがあるので、左右を入れ替えます。

4ab-3=N

 

3.解く文字の入った項以外は、全て右辺に移項する。

解く文字の入った項だけを残したいので、それ以外は右辺に移項します。

今回は左辺に-3があるので移項します。その際、符号に気を付けましょう

4ab=N+3

 

4.解く文字以外の数・文字で両辺をわる。

解く文字だけを残すので、それ以外は数・文字関係なく全てわります。

ここではa以外に4とbがあるので、まとめて4bとしてわってしまいます。

4ab÷4b=(N+3)÷4b

a=(N+3)/4b

 

これで変形終了です。

 

ここで、これまでの計算をまとめましょう。

『N=(-2)²×ab-3をaについて解く』

N=(-2)²×ab-3

N=4ab-3 (←手順1:分数・かっこを計算)

4ab-3=N (←手順2:左辺・右辺入れ替え)

4ab=N+3 (←手順3:解く文字の入った項以外は全て右辺へ(符号に注意!))

4ab÷4b=(N+3)÷4b (←手順4:解く文字以外は全てわる)

a=(N+3)/4b

 

また、この変形の仕方を身に付ければ、様々な公式に利用することができます。

例えば、(数学ではないのですが)中2理科で出てくるオームの法則の式に使ったりすることも可能です。

V=RI

RI=V (←手順2:両辺を入れ替える)

RI÷R=V÷R (←手順4:Rで両辺をわる)

I=V/R (←I(電流)を求める公式になる)

 

このように手順を守って解いていけば、怖いところではありません。

今後、公式の“なぜ?”を知るためにも重要ですので、是非頑張って身に付けてほしいです。

31

May

俳句はまず予備知識から

 

こんばんは、山村です。

 

さて今回は俳句の話。といっても、実は私、俳句を嗜んでおりまして…ということではありません。たまには知っておいて損はない内容でも書こうかと思い、唯一使えそうな話をチョイスしてみました。俳句のテストで苦い思いをされたことのある方、必見です。
俳句にはご存じ、季語と切れ字、というものがあります。学校の授業では季語は「季節を表す語」、切れ字は「意味の上の切れ目」と定義されているものですが、そもそもこれは何のためにあるんだ!と思う方も多いはずです。
それで今回はそれらの成り立ちについて少しご紹介します。この問題については諸説あるようですが、私が一番なるほどなあ、と思った話です。
そもそも俳句の起源とはなんぞや?というところから話は始まります。端的に言えば和歌、ということになりますがより深く関わってくるのは連歌(れんが)という存在です。その名の通り、歌を次々とつなげていく形式のものです。和歌は57577で構成されますが、連歌はまず

 

1人目が最初の575を詠む(発句ほっく) → 2人目が続きの77を詠む(脇わき) → 3人目がまた575を詠む → (繰り返し) → 最後の100人目が77を詠む(挙句あげく)

 

というように、順々に内容をつなげながら100句詠むという形式が一般的です。そして100句の中で最も重要なのが1句目の発句と呼ばれる575です。詠む人の力量が試されます。(実力者は脇句を詠むことが多いですが)

 

さて、勘の良い方はこれでなんとなくわかったかもしれませんが、この発句がそれだけで詠まれるようになったもの、それが俳句(575)です。

 

 

しかしそれにしても連歌はなぜそんなにたくさん詠む必要があったの?と思われるかもしれませんが、和歌というのはそもそも1人で詠むものではなく、大勢で詠むものです。良し悪しを決めることもありますが、みんなで歌を通じて同じ空間にいることを楽しむことが大きな目的です。そして、ちょっと想像してみてください。たくさんの人が集まる場で、中心的人物が最初に一言。何を言うと思いますか?・・・そう、あいさつです。しかも季節に関してのあいさつです。発句にはこれが書かれています。

 

つまり、この季節のあいさつが連歌の発句では行われており、それを俳句も継承していて、それが今日の季語になった、ということなのです。俳句が100句目をもとにしたものだったら、季語はなかったのかもしれません。それほど俳句と季語は密接に関わっています。

 

発句が特別なものであることは「切れ字」の存在からもわかります。切れ字はそもそも俳句のどこにおいても大丈夫なのですが(芭蕉さんも言っています)、大切なことは俳句の中にあるということです(句切れなし、という場合も実は句の最後で意味が切れています)。なぜそれが大切なのかというと、発句は先ほどから言っている通り、2句目以降の句とは違った存在だからです。それひとつで句として完成しなければいけないので、情景がぱっと浮かび、話がひとつ完結したような印象を与える必要があります。たとえば

 

閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声   松尾芭蕉

 

の句では「や」が切れ字です。「静かだ。蝉の声が岩にしみ入るようで」のように考えると、まず静かさがぱっとイメージされ、そのあとに情景が浮かびます。ひとつの話が完結しているように思えるのではないでしょうか。切れ字自体に意味があるというよりは、そういった完結性を表す方法として用いられています。「閑かさや」だけでも「岩にしみ入る 蝉の声」だけでもなく、すべてが合わさって意味をなしているのです。そしてその手伝いをしているのが切れ字というわけです。

 

ということで、季語も切れ字も「形式としてそう決まっていること」ではありますが、元々の存在意義もきちんとあるものなのです。だからどうか俳句を嫌いにならないであげてください。いろいろと面白い句もあるので探して楽しんだりしてみるのもいいかもしれません。

 

 

24

May

中高生の英語多読指導について

代表の袖山です。

以前、小学英語の授業紹介をいたしました。記事はこちらです

 

小学英語では、低学年は多読指導を中心として行っており、中学に上がるまでの残り時間と学習状況に応じて徐々に英文法を取り入れています。多読指導の評判が良いために、中学・高校でも授業に入れて欲しいという要望も出ることがあります。

 

今回は、中高生の多読指導についてお話しいたします。

 

中学生の場合、まずは目先の定期テストや高校入試で結果を出すことが優先となりますので、小学生から英語を続けている子以外は、多読指導を授業に導入していません。例外としては、成績上位で学校の進度よりもかなり早く授業を進めていける場合に導入することがあります。進度に余裕がない方で多読指導をご希望の場合は、通常授業とは別に多読指導用に授業を取ることをおすすめしています。

 

高校生の場合は、中学生と同じく小学生から続けている子はそのまま継続して通常授業の中で多読指導を行います。

それ以外の場合は、個別指導で「高校英文法」と「高校英語構文」の授業を受け終わったあとで、複数の授業形式の中から希望する授業を選択してもらいます。そこで「多読指導」を選択してもらえれば受講可能になります。

 

少しルールが細かくなってしまいますが、多読指導は軌道に乗るまでに「生徒本人のやる気・適正」と「ある程度の時間」が必要です。導入のタイミングはスタート時期によって難しくなります。詳しくは担当(袖山または山村)までご相談ください。

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